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続、ヴァイオリンの不思議(チャイコフスキーのコンチェルト)

2020年12月01日

前回は、バイオリンは「時代の変化に伴って」ではなく変化する前に完成してしいまった不思議な歴史を持っていることを記しました。

作品も又大きく変化していきました。それまで伝統的に「誰かに、何かに仕えて」作曲されてきましたが、より個人的な感情や自らが心寄せる課題をテーマに作られる事が多くなっていきました。チャイコフスキーのコンチェルトもその一つです。今はWikipediaなどで調べると多くの知識が得られますので、ポイントだけ記すと、チャイコフスキーはこの作品を当時もっとも偉大なヴァイオリニストとされていたレオポルドアウアーに送りました。しかしアウアーは楽譜を読むと「演奏不可能」として初演を拒否。その後1881年にアドルフ・ブロツキーのソロで初演されたものの、指揮者も楽団員も、聴衆も、また評論家もこの作品を好まず「悪臭を放つ音楽」とまで言われたそうです。しかしその後ブロツキーは様々な機会に演奏して、次第にこの作品の真価が理解されていきました。魅力ある演奏をする為に相当の努力や情熱が必要だったのではないでしょうか。後にアウアーも演奏し、ジンバリスト、ハイフェッツ、エルマンなどにこの作品を教え、「4大ヴァイオリン協奏曲」と呼ばれるまでに評価が高まりました。  ここで不思議❣と思わずにはいられないのは、時代や人々のニーズや、ヴァイオリニストの技術よりも、「作品」が先に完成してしまっている事です。あのアウアーが「演奏不可能」と言った楽曲を現代沢山の方々が演奏している事もまた不思議です。オリンピックは目に見える記録で残りますが、演奏会の技術の世界レベルの向上はあまり知られずに進んでいるのです。

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